プリント基板設計CAD eagle

技術

今だに、cadソフトはeagle(ver6.5)を使っている。AUTODESKに買収されて以来、年間契約で高額になり、零細企業にはかなりの負担となる。この買い取りのない年間契約方式は実に不可解な販売方法である。契約が切れると過去のデータが一切見れなくなるので、半永久に契約を続けなければならない。ユーザーを無視したメーカー主体の利益優先主義の産物なのか?
EAGLE-v6.5でも、サイズ/ピン数無制限、multi-layerに対応しているし、4層基板ならこれで充分実用可能である。今までに数百種類の基板を製作してきたが、不満点は次の事ぐらいである。押しのけ配線なし、バスラインの等長配線不可、各レイヤーの色に暗色系が多い、protelのネットリストがEAGLEに変換できない等の不満はある。
EAGLEの回路図editorは使用していない。低機能で見た目が貧弱である為、protel-dxpを使っている。それ故にnet-listの変換が必要となり、前述の不満が生じる。何故,protelを持っているのにpcb設計に使わないのか? 理由は簡単だ! 外注が持っていないからである。

protel(現在はAltium Designer)は莫大な高価格であり、ライセンス契約時に90万、一年間の保守契約として18万円となっており、一括購入制度が有るとすれば、信じられない価格になりそうである。以前からprotelと双璧であったOrcadも50万から100万以上の価格となっており、到底、我々の手には負えない代物である。おそらく大企業目当ての商法と察するが、昨今の優秀なフリーソフトが有る現状に比べて、我々とは世界が違う印象である。

EAGLEには無料版もあるが、下記の制限が掛かっている。
アマチュアが簡単な基板を製作する場合は使えるかも知れない。


「EAGLE free download is a limited version for hobbyists including 2 schematic sheets, 2 signal layers, and an 80cm2 (12.4in2) board area.」

(AUTODESKのHPから引用)

一般的にプリント基板設計は外注に出すことが多い。その為、設計段階で打合せと摺り合せが必要となり、回路設計者と基板設計者間でCAD画面を通じた話し合いと最終検図が不可欠である。即ち、双方で同じCADソフトを持たなければならないので、かなりの負担となる。又、最近のソフトは 1 machine=1 licenceが基本なので、ソフト価格が高額の場合、企業は大変である。

昨今、フリーの”KiCad”がかなり使われるようになった。前述の理由に寄るものかは不明だが、有料ソフトに近い高機能を持っているので、EAGLEの代わりに使用するようになってきた。私はlinuxを使っているので、このOSに対応している点も評価出来る。今後はKiCadに移行してく事になるだろう。