英語教材の話

学習

60歳代前半に年に一度、ヨーロッパに行っていた頃、中学英語の勉強を少し始めていた。海外旅行英会話関係の本で、場面毎に英文と和文が載っているフレーズ集が主であった。海外旅行で英会話が多少出来れば良いと考えていたからである。しかし、フレーズを憶えるだけでも大変だし、何より応用が効かない。やはり、基本の英文法から始める必要があると気付いた。

英会話の文法は中学レベルで充分と云われていたので、 先ず取り組んだのが、「中学3年間の英語を10時間で復習する本」(稲田一著)である。 中学時代から半世紀以上経った年寄りが、復習するのに最適な良書だと思う。ある程度知識が戻りかけた時点で、手を出したのが、同じ著者の「中学英語で身につける日常英会話」である。CDが付いていたので、これをaudio-playerに入れて、通勤電車の中で聞いていた。この中で憶えた英文を海外で実際に使った事が有り、そのフレーズは今でもよく憶えている。

町の英会話教室に参加するようになり、そこで配布されるハンドアウトや色々な資料も教材となったが、同時並行で再復習していた本がある。 山田暢彦著の「中学英語をひとつひとつわかりやすく」と「nobu式トレーニング;話すための中学英語」である。前者は英文法書で題名の様に解りやすく書かれており、超初心者向きである。後者はinput/outputに分かれており、inputで文型を学習し、outputで作文する形態をとっている。唯、この英作分の和文が中学生用に感じ、私にはどうも馴染まず、一読して止めてしまった。

丁度、コロナの年(2020)に英会話教室が開かれなくなったが、何とか続けようと思った。英語系youtubeを色々見て、誰もが殆んど一致して推奨している本があった。それが森沢洋介著「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」である。音声で流れてくる和文を、瞬時に英作文にして発音するstyleである。英作文だけでは無く、英文法も身に付く実に素晴らしい本であった。これを毎日少しづつ続けながら、並行して音読と英単語習得のため、松本茂監修「速読速聴・英単語 Basic 2400」を始めた。前書を3周、後書を2周するのに一年半を要した。英会話教室が開かれれば、自分の英会話レベルを試したかったが、コロナ騒動は未だ続いていた。

瞬間英作分に手応えを感じていたので、 森沢洋介著「おかわり!スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」 に続いて取り組んだ。前書の瞬間英作文と違い、文型がバラバラに出題されるので、瞬発力を鍛える目的には極めて有効な方法であると感じた。又、この本と併用して、語彙力を増やすため、鈴木陽一著「DUOセレクト」、「DUOセレクトCD」を始めた。音声を聞いて発音する事が最重要事項なので、この2冊は合わせて購入する必要がある。これらを始めて、一年強になるだろうか? 現在、2週目に入っている。

コロナが始まって、もう3年近くなると云うのに、町の英会話教室は開けないでいる。この様な有意義な教育の場が無くなることは大きな損失と云わざるを得ない。

一体政府は何をやっているのか?