米粉パンを作るようになったのには理由がある。70代前半迄は好きで小麦パンをよく食べていた。ロキソニンで胃をやられて以来、胃薬を飲んでいるにもかかわらず、胃の不調や軟便、時には下痢が絶えず、何かおかしいと感じるようになった。小麦アレルギーの事を知り、グルテンの問題かも知れないと思い、小麦の摂取を止めてみた。結果は直ぐに出た。胃の不快感は無くなり、便も正常になったのである。
小麦粉に水を加えるとグルテンが出来、この成分が腸に不調をもたらす事はよく知られている。テニスプレイヤーのジョコビッチが、グルテンフリー生活に変えてから、何度も優勝するようになった事実は有名である。
食事から小麦を排除するには大きな覚悟がいる。現在、日本人の食生活は欧米化されていて、小麦無くして食事は成り立たないと云っても過言ではない。パンの他に麺類、揚げ物、スイーツ類、、、列挙すればきりがない。しかし、これらの食品を排除して、グルテンフリーを実践する方法が有り、その価値も充分にある。
昔の日本食をベースにし、小麦粉の代わりに米粉を使う方法である。ごはんに味噌汁、発酵食品、魚、肉を主体とし、蕎麦は十割蕎麦、揚げ物も米粉で出来る。そして、パンは当然米粉パンである。米粉パンの作り方についてはyoutubeのサイトが多数有るのでそちらを参照すること。私もこれらのサイトを数多く見て、失敗を重ねながら習得した。特に、食パンは小麦食パンと変わらないものが出来るようになった。
唯、サイリウムを使って練り上げて作るパンは少し勝手が違う。米粉食パンの場合は水で溶いた状態がドロドロで発酵させるので、ふんわりとした食感になる。サイリウムはオオバコの粉であるが、水を吸って手で捏ね易くするので、ふんわりとした発酵が出来ない。その為、下手をすると餅のような食感になってしまう。これが難しい。今後の研究に待ちたいと思う。
2024/5/10 追記
昨年の10月頃、小田原に住んでいる娘(daughter-in-law)から市販の米粉食パンを貰ったことがあった。私が今迄に作ってきた米粉食パンに比べて、ズシリと重いパンで、その意外性に驚いたのである。又、米粉パンは乾燥に弱く、乾くと表面がボソボソになり、トーストで焼くとおかきのようにパリパリになる。しかし、この市販の米粉パンはそれが無く、焼いても小麦粉の食パンの様な食感だった。このあたりに何かノウハウがありそうである。
処で、daughter-in-lawとは義理の娘と云う意味であるが、私はこの’義理’と云う言葉が嫌いで、自分の娘と思って接する様にしている。婿に行った訳ではなく、嫁に来たわけであるから娘と考えるのが自然である。名前も息子同様、呼び捨てにしているし、男女を分けて接する事はしない。’ちゃん’とか’さん’を名前の後ろに付けてしまうと、距離感が出来て、空々しくなるからである。