小麦粉を辞めて米粉にしよう!–麺類編

生活

この表題は若者はさておき、中高年、高齢者向けへの問い掛けである。私も若い頃、否、60歳代後半迄、平気で小麦食品を食べていたし、痛風になって痛み止めの薬の世話にならなければ、表題の様なセリフは吐けなかったかも知れない。しかし、’リッキーガット症候群’なる症状を知ってしまうと、強ちそうとも言えなくなる。つまり、万人にとって小麦食品を食べない方が望ましい。

念の為、リッキーガット症候群とは「腸壁のバリア機能が低下し、有害な老廃物や細菌を体内に取り込んでしまい、全身にアレルギーや自己免疫疾患を起こす」症状のことである。このバリア機能の低下を引き起こす要因の一つが小麦によるグルテンとされている。腸は第二の脳とも云われている重要な臓器であるから、この事実を軽視することは出来ない。若者であっても小麦から、何らかの影響を受けている筈だ。

小麦を断ってグルテンフリー生活をするためにはかなりの覚悟が必要となる。周りを見廻せば、如何に多くの食品に小麦が使用されているかに気付く筈である。 特に外食をする場合、小麦を使っていない店を見つけることがかなりの負担となる。例えば、洋食系ではフライ物、和食系では天ぷら、麺類、等が大半を占めており、食べられる物を見つけるのに苦労する。従って、私の場合は洋食店ではステーキ、オムライスしかなく、和食店では親子丼、海鮮定食などの限られた食事しか出来ない。

さて、この様な状況を知りながら、グルテンフリー生活をする価値があるのだろうか?と疑問に思う人は一度何かの病気に罹ってみると良い。私も今迄、色んな病気に罹って、知識を積み上げてきた感じである。病気にもよるが、治った時に二度と罹りたくない病気だ!と思った時がグルテンフリー生活を考える良い機会である。又は、ダイエットを考えている人はグルテンフリー生活をすれば、個人差はあるかも知れないが、1〜2ヶ月で5Kg程度は簡単に減量できる。肥満気味の人は揚げ物、油ものがなくなるので、グルテンよりもこちらの影響が大きいかも知れない。

さて、グルテンフリー生活をする為にはストレスのない方法が望ましい。そこで、小麦麺から米粉麺への切換えとして、幾つかの実例を記してみたい。麺類編としては、米粉ラーメン、うどん、そうめん、焼きそば、スパゲッティ、十割そば等がある。

米粉ラーメン

私が購入しているのは駅ナカの店:VALであるが、小林生麺のオンラインショップでも購入できる。

写真は 小林生麺(株)の商品:白米ウエーブラーメンで、米粉で出来たちぢれ麺である。私はこのラーメンを常用しているが、次に紹介するラーメン用スープと併用するとラーメン店で食べるものと遜色ない味わいである。

これらのラーメン用スープは近所のYAOKO(スーパー)で販売されていて、手軽に入手出来る。他にも幾つかの種類があるが、取り敢えず買って試した4種類である。

以下は私の個人的評価なので、好き嫌いの問題を考慮して参考として欲しい。

●味噌ラーメンスープが、この中で特に、お気に入りである。 毎回最後まで飲み干してしまうので、塩分には要注意である。因みに、この味噌ラーメンの食塩含有量は1パック当り6.3gである。他のスープも5〜7g以上塩分があるので、高血圧の人は考慮する必要があるかも。
●とんこつラーメンは減塩党の私には少し塩っぱく、スープを飲み干す訳にはいかない。味はマーマーである。
●煮干し醤油スープはその名の通り煮干しの香りがして、悪くない味である。
●海鮮しょうゆスープは魚介風味のどちらかと云えば、鰹風味の強い醤油ラーメンの味である。 少し油っぽいドロリとしたラーメンであった。

米粉焼きそば

この米粉やきそば麺はストレートの丸麺である。茹でて湯切りをしても、米粉特有のベタつき感があり、キャベツ、もやし、豚バラ肉等と混ぜる時、絡みやすくパラパラにならない。小麦粉と同じ食感を出すのは所詮無理なので、慣れるしかない。

米粉そうめん

この米粉そうめんは小麦粉麺に比べて少し腰のある食感だが、違和感のない味わいがある。大好物であったそうめんを約十年食べておらず、つい最近、この米粉そうめんを食べてみて、その感動が忘れ難い思いとなった。

鰹節で十分に出汁をとり、薄口醤油、酒、みりん、を加えた麺つゆで食べると実に美味い。

米粉うどん

この米粉うどんは丸麺ではなく、平麺である。きしめん程幅は広くないが、腰があって意外と食べ易い麺である。稲庭うどんや館林うどんに形は似ているが、あれほど柔らかくはなく、味は小麦麺と比べて遜色ない。もっとも、うどんやそうめんは味というよりは食感なので、出汁が同じであれば比較にならないかも知れない。

グルテンフリースープ、ソース

麺類用スープやソースは小林生麺でも通販で販売しているが、私は未だ試していない。
醤油スープ、無添加めんつゆ、味噌ラーメンスープ、焼きそばソース等がある。

米粉スパゲッティ

アルチェネロ(alce nero)というイタリア製の有機グルテンフリースパゲッティである。

何処のスーパーでも比較的入手しやすい商品だと思う。乾燥した状態では外観、手触り、共に小麦スパゲッテイと遜色ない。茹で始めは少しコシが強い印象であるが、茹で上がりはベタツキ感があり、もちっとした柔らかい感じになる。つまり、麺が絡みやすくなるので、エキストラバージンオリーブオイルを少し多めに使ったほうが良いかも知れない。

明太子スパゲッティ
明太子を潰し、たっぷりのエキストラバージンオリーブオイルを加えて、混ぜ合わせておき、茹でた米粉スパッゲッティを入れて、絡めれば出来上がりの簡単レシピである。米粉麺は引っ付きやすいので、オリーブオイルを多めにして、それを回避する必要がある。最後に、大葉を刻み、きざみ海苔を振りかけて食べると良い。

ツナレタスパゲッティ
ツナ缶をザク切りのレタスに加えて、エキストラバージンオリーブオイルと絡め、茹で上がりの麺を混ぜ合わせれば簡単に出来るお手軽レシピである。火を通す場合はフライパンにオリーブオイルを引き、水切りしたツナ缶をザク切りレタスと軽く炒め、ここに麺を加えて混ぜるだけである。味付けは最後に好みの量で塩をふれば良い。

十割蕎麦

町中の蕎麦屋では通常、二八蕎麦が主流で、十割蕎麦を出すところは極めて稀少である。従って、今迄の経験では盛岡、福井で十割蕎麦にありついた記憶はあるが、その他では思い出すことが出来ない。然しながら、近所のスーバーで、乾麺の十割蕎麦を簡単に入手することが出来る。写真はその一部で、市販されている十割蕎麦である。五分程度茹でて、流水でヌメリをとり、出汁の効いたタレでざるそば風に食べるか?かけそばにしても良い。私は福井風のおろし蕎麦で食べている。蕎麦に大根おろしを乗せ、花かつおを散らし、蕎麦つゆをまわしかけて食べるのが好きである。

今回は米粉麺に関してであるが、次回は米粉春巻き、米粉餃子、米粉クッキー、米粉フィナンシェ、米粉ロールケーキ等について述べてみたいと思う。