ウッドデッキを再構築する

生活


この地に引っ越して来てもう30年近くになる。当時は50歳代だったので、外構周りは全て自分で手掛けた。レンガ積み、植樹、庭の石積み、物置の設置、犬部屋、そしてウッドデッキ等数えれば切りがない。庭には最初から芝が植えてあったのだが、その半分位をウッドデッキにしてみたが、気に入らず直ぐに撤去してみたりもした。犬を飼うことになり、犬部屋を増設して、小窓から出入出来るウッドデッキを作ったりもした。


15年程前に作ったウッドデッキはウエスタンレッドシダーを使ったものだが、最初の10年間は時に応じてメンテナンスをしていたが、このところの5年は全く手を掛けていなかった。他に引っ越す気持ちもあり、今更家に手を掛けても無意味かも!と云う感情もあった。そのため、腐食とシロアリ被害で傷みが激しくなり、このまま放置するのは危険と思い、再構築する決心をした。

そんな経過もあり、今回ウッドデッキを作り直すのは3度目になる。解体する過程で、傷みの激しい部分から色々な事が読み取れてくる。 まず、床板上面からのビス打ちと板材端辺近くのビス位置は木が傷みやすい 。



束柱の束石への直置きはシロアリが這入りやすい。当時は無かったのであるが、最近は樹脂製の基礎パキンがあり、これを束柱と束石の間に入れる必要がある。写真の大引、根太はレッドシダーの2×6材で作ったのであるが、床板を止めるビスの部分から傷みが出易い。

以上の問題点を考慮して、解決策を模索した。目標は出来るだけ費用を抑えて、向う15〜20年の耐久性があるウッドデッキにしたい。ノーメンテは理想であるが、価格と外観の点で限界がある。

取り敢えず撤去して、防草シートを2重にして引き、沓石は従来の物を再利用することにした。

家内からの要望は、メンテナンスの要らない人工木ウッドデッキの要求であったが、自分は天然木派である。人工木は樹脂製なので質感や外観が味気ない印象で嫌いである。今迄に使っていたウエスタンレッドシダーを使おうか?とも考えたが、高価格と品不足で断念した。そこで、色々調べてみると、アイアイウッドなる木材があり、ノーメンテで20〜30年の耐久性のあるセランガンバツ、イペ、ウリン、イタウバ、、、等あるが、物凄く高額である。防腐処理したSPF、杉、桧等の木材に対して3〜4倍はする。低所得年金生活者の手が出る品物ではない。

苦慮した結果、防腐桧2x4材を使うことにした。そして、出来る限りの高寿命を意識して製作することにし、束柱はサーモウッドの4x4材と一部鋼製束、大引は防腐桧4×4材、根太はレッドウッド4×4材、床板とフェンスは防腐桧2×4材、幕板は再利用のウエスタンレッドシダー2×6を使用し、表面にはビスを見せない構造とした。従って、床板はL金具を使って、床下からネダにビスで固定し、フェンスはダボ穴のビス止めとし、固定後にダボで埋めることにした。又、塗装もキシラデコール(油性)を2度塗りして耐久性を考慮した。


上記写真は束石に大引を設置した様子である。

この写真は大引、根太に床板を載せて、フェンス取付用の柱を設置した状態である。写真では確認出来ないが、床板のビスは見えていない。

因みに、ウッドデッキのsizeは間口2.7m、出幅1.2mで、フェンス高さは床面から0.95mである。 南側の庭に面した和室の前面で、夏になると簾やタープ等で日陰を必要としていた。そこに今回始めて、1.9m幅のオーニングを増設することにした。


4月頃から準備をし、GW前に作り始めたのであるが、1,2日おきに天気と雨の繰り返しで、思うように作業が出来ず、 未だに未完成である。歳のせいで、体力的に一日中作業が出来ず、半日作業の為の遅れも否めない。 何としても5月中には完成したいと考えている。

2025/5/30 追記

ここ数日天気が続いたので、残りの作業を終わらせることが出来た。 ウッドデッキのフェンスと幕板の追加である。フェンスを格子状にしたのは以前、犬を飼っていた時期に使っていた犬用フェンスの角材が残っていたのと、解体時にあまり傷んでいない物があったので、それらを流用した為である。幕板も以前のウッドデッキで、根太として使っていた2x6材を転用した。


上図が完成写真である。 オーニングを閉じた場合と半開した状態を示している。オーニングは日陰用のもので、幕は布製である。雨に打たれてどれだけの期間耐えられるかは疑問であるが、一応防水スプレーを吹き掛けてある。ウッドデッキの耐性期間と同じであることを望んでいる。

今回のウッドデッキは耐久性を最大限に意識して作った。前述したように、ウッドデッキ床板にはビスは見えていないし、フェンスもビスを打った後、ダボで埋めている。又、フェンスの柱への固定はM12のボルトを使っているので、強度は抜群である。 又、床板の塗装にも拘りがあり、一度塗りはチーク色で、乾燥後の2度塗りはウオルナットで仕上げている。フェンスはウオルナットの2度塗りなので、その違いが判る筈である。

このウッドデッキがこの先20年耐えられるかどうか? それを確認することが、多分、私には出来ないと思う。しかし、今回は時間を掛けて丁寧に作ったので、このウッドデッキを解体する人は苦労するだろう!と想像する。それがせめてもの超高齢者の汗の代償となるだろう、、、